今週号の週間金曜日の「風速計」は,中島岳志の「公務員削減は正しいのか?」だった.
災害救助隊にでも縮小再編したら良いと思う自衛隊とかを除き,感情的な議論をするのではないならば,これはもちろん「正しくはない」と思うが,うちの市長を筆頭に公務員を攻撃しておけば「票」になると考えている政治家は多いのだろう.もっともそういう意味では,通常自衛隊員は削減すべき「公務員」には数えられない... 昨日,組合の支部集会でうちの大学のパート職員のことも話題になった.大学の正規職員の削減を補っているパート職員の増加は,こうした公務員攻撃の「成果」の一つだろう.国立大学は小渕内閣の公務員20%削減の員数合わせで法人化された.当時,法人化推進の一番の謳い文句は,法人化すれば公務員定員の枠組から離脱し大学教職員が削減されなくなるというものだった,しかし,結局公務員の5%削減には衆参附帯決議も気にもしない閣議決定と,その後の行革推進法でしっかり組入れられ,各大学では人勧も完全準拠のなんのこっちゃ状態で,民間人になった大学教職員は,結局「公務員攻撃」の枠組みの中にいまだに滞っている. 組合が,うちの大学の第二期中期目標・計画(素案)にコメントを出せと要請している.あまり真面目にコメントする気にもならないのだが,上のような流れで見ると,それなりに楽しめる.例えば,「III.財務内容の改善に関する目標」の「2.経費の抑制に関する目標」は,
となっていて,(学内限定)とされている総務部担当の「具体的な施策」には,さらに「新たな人件費抑制の政策が出れば的確に対応する」とまで書かれている.これが大学の「目標・計画」なのと「普通」の感覚なら??になると思うが,どうもそうではないらしい.これを書いた人は,いったいどっちを向いているのやら. 「票」のために公務員攻撃など頑張ってしなくても,(公務員ですらない)現場が自律的に身を削る「空気」が出来あがっている.(復習しておくと,閣議決定を受けて,行革法の制定前に各大学がさっさと修正申請していることが,ポイントです...) こうしてみると,このblogは,何度も何度も同じことばかり書いていて,「進歩」が全くないなあ... ■
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by nobu_san
| 2009-08-29 22:19
| 大学問題
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