私たち「反対者」にとっては「想定の範囲内」だが,法人化以降も教員を含めた人員の削減は続く.研究科の将来計画委員会の議事メモといっしょに,「教員に係る人件費について(部局長会議資料)」が伝えられた.
確かに法による「定員削減」は無くなったが,結局「人件費削減」という別の形での人員削減システムが確立された.大学「経営者」サイドからは「約束が違う」と怒る声ではなく,効率化係数による運営費交付金の削減の説明と,それによる教員削減の必要性の説明が伝えられる.「各教室等で意見があれば,8月19日までに庶務掛と研究科長にメールで知らせることにした。」とされているが,伝えられる一般教職員も,無い袖は振れない大学の状況を知れば大して文句も言えないというところか. 国家公務員の定員削減から逃れるためにも法人化が必要と主張していたのはいったい誰だったのだろうか(例えば,2005.4.21の「じだんだ」参照).それこそ「ごまめのはぎしり.いしがめのじだんだ」だが,国立大学法人法制定時の衆参両院の附帯決議は,こうだった:
附帯決議さえ上げれば,どんな法律も通してしまう国会の無責任を今更問うても仕方がない. 人員増を望むなら競争的資金を稼ぎなさい,ということかも知れないが,おかげでなにやら申請書のためという調査だの書類が続く.教員に時間を使わせて「稼ぐ」ことばかりを考えさせるのはそれこそ税金の無駄使いだと,私は思うのだが...
by nobu_san
| 2005-07-21 23:17
| 大学問題
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