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2005年 05月 28日
夏季休暇
寒冷地手当の次が「夏季休暇」とは,どうも接続が悪いですが...

もうしばらくすると夏が来ます.たぶん誰にでも公平・平等に.

でも,うちの大学では,正規職員には認められている有給の「夏季休暇」が,契約職員や短時間雇用職員(かつての定員外職員)には認められていません.なぜかというと,法人化以前の公務員時代に定員外職員には夏季休暇が認められていなかったからという,ただそれだけの理由です.組合は去年も「団体交渉」で非正規職員の夏季休暇を要求しましたが,「公務員時代と変えるのは時期尚早」というような理由で大学は拒否しました.その時点で知る限り,既に7大学が非正規職員にも夏季休暇を認めていたのですが.今年も3月30日の「団交」で再度要求したのですが,労務担当理事は「公務員時代と特に変えなければならない状況が生じているとは思えない」というような回答で,やはり拒否しました.組合は,もうちょっと頑張らないといけないようです.夏はすぐに来て,すぐに終わります.

そういえば,昨年は大学を支えている夏季休暇の無い多数の職員のことを無視して,大学は夏季休暇の取得の奨励をしていました.たぶん,私のところに取得奨励の事務連絡メールを送ってくれた人は非正規職員で,夏季休暇は無かったのではないかと思います.大学は「人」で動いています.というかそれしかありません.もしも私が「経営者」なら,予算の組み替えの要らない夏季休暇なんか要求があればさっさと認めて,非正規職員を元気にして,やる気にさせるんですが,そういうのは経営感覚では無いのでしょうかねえ.経営感覚といえば,公務員ではなくなったのだから「経費節減」のためとして,今年は「職員の健康診断項目から、がん検診(胃がん・乳がん・子宮がん・大腸がん)を実施しない」としていましたが,さすがに学内の反発が大きかったようで,やっぱり実施することに変えたようです.公務員に準拠するもしないも金次第ということがたぶん大学の経営感覚ですかね.そう言えば,職員に有利な方向での変更要求にはとかく「説明責任」を持ち出すことが多いですね.そんなに「国民」が大学に注目してくれているんですかねえ.文科省や財務省はともかく...

しかし,この夏季休暇問題も健康診断もそうですが,組合の側にいて,組合の中での議論が「組合員のため」ではなく「全教職員のため」の議論になる傾向が強いのにはいつもイライラします.個人的には,組合員になって一緒にやってくれない人たちのことなんか放っておけば,と思うのですが...


ここでも出て来た,昨年の法人化前から「お世話」になった労務担当理事さんは,4月末で文科省にお帰りになりました...いつだったか「どうせ文科省に帰るのでしょう.うちの大学に骨を埋めるんですか」と訪ねたら,「任免権者は総長ですから,それは総長が決めることです」とおっしゃっていました.ということは,今回うちの総長がこの理事さんが無能だから首にして,新しい理事さんを呼んで来たんですかね.5月にいらっしゃったばかりで,寒冷地手当の「団交」の詳細をご存知ないはずの新しい労務担当理事さんが,新聞に「申し立ての内容を精査しているところだが、労働組合との交渉には誠実に応じており、不当労働行為とは考えていない」とのコメントを出していらっしゃいますから,確かに有能でいらっしゃるのかも...


くどいですが,このblogは「匿名」ですから...あらゆる意味で...
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by nobu_san | 2005-05-28 23:12 | 大学問題
2005年 05月 26日
寒冷地手当問題で不当労働行為の救済申請
北海道大学教職員組合が,北海道大学の寒冷地手当削減問題で北海道労働委員会に不当労働行為救済申請を行いました.(北海道新聞27日朝刊第3社会面,asahi.com

「寒冷地手当」は北海道の教職員の重要な労働条件の一つですが,北大は昨年10月に,組合を含む北大教職員と十分な協議をすることもなく,「社会一般の情勢」である人事院勧告に準拠して一方的に引き下げを決めてしまったものです.昨年の法人化と同時に非公務員となっていることとの関連で,このblogでも度々「はぎしり」を書いてきました.時間があったら検索してみてください.

しかし,今さらなぜ寒冷地手当か,という感じかも知れません.弱小な組織体である組合の「そこまでやるのか」という意志決定に手間取ったこともありますが,救済申し立てにまで進む前に,大学と組合の労使間での自主的な解決に期待して「あっせん」という段階を踏んでみたりしたことにもよります.あっせん申請後も大学側は態度を変えませんでしたので,立場上もそのまま泣き寝入りして放置するわけにもいかない組合としては,ついに法的強制力のある救済申請に進まざるを得なくなってしまいました.

たまたま,今年の人事院勧告の方針が各紙等で報道されており,寒冷地手当の時と同様に「社会一般の情勢」である人事院勧告に準拠するのであれば,北海道の場合5%以上の給与削減が予想されます.この問題でも大学が寒冷地手当削減と同様な教職員無視,組合無視の対応をしようとするかも知れません.ここで救済に進む意味は大きいと考えますが,どうでしょうか.

昨年,寒冷地手当の削減が予想された時,組合員ではないある先生からも「組合はしっかりやってくれないと困る」というようなことを言われたことがあります.組合に期待したり,陰でぶつぶつ言っているだけでなく,それなら一緒にやってくれればと思うのですが,先生方は,ご研究や改革のための大学改革でなかなかお忙しいようですし,もしかしたらそんなことと比べて大学との争いごとなんかを自分でやるのはとても馬鹿げているし,権力に数で対抗するしかない組合みたいなのはアクティブな先生方にとっては泥臭くかっこわるいことなのかも知れません...でも,やっぱり一緒にやって欲しいなあ...是非...


このblogの内容は,「ごまめ」のはぎしりであり,組合の見解等ではありません.念のため...
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by nobu_san | 2005-05-26 23:53 | 大学問題
2005年 05月 26日
自分のことは自分できめる
11の約束 えほん 教育基本法(ほるぷ出版)を買って来てうちに置いておいた.

つれあいによると,うちの小2と年長の娘達が読んでいたらしい.
しめしめ....と思ったら,

1条
教育は,めざします.
一人ひとりのうちにめばえたものが大きく育ち,
それぞれに花ひらくことを.
...
自分のことは自分できめる
...

「おとうさんがいろいろきめちゃあいけないんだよね」
と言っていたそうな...
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by nobu_san | 2005-05-26 00:02 | 憲法・平和
2005年 05月 21日
北海道教育大学の大学憲章
21日の北海道新聞の夕刊が「道教大も大学憲章」として,道教大が,大学の理念や目標を盛り込む「大学憲章」の9月の制定を目指していることを伝えた.

うちの大学でも2000年に藤田正一獣医学研究科長(当時)が「大学憲章」試案を起草公表されたことがある.道教大の憲章の制定自体に異議は無いのだが,報道によると,憲章の起草委員会が学内7名の他に学外6人(うち1人は道内在住者から公募)とされている.開かれた大学,地域密着の大学ということなのだろうが,ひねくれ者の私としては,大学の理念を示す憲章の制定に「学外」の委員が参加するということは,やはり気になる.去年の道教大学長の年頭挨拶でも「中期計画の中にも,地域の人々,多様な人々のご意見を聞きながら大学憲章を練るということをうたっております。」としている.確かに道教大の「中期目標・計画」には「地域の関係機関及び道民に広く意見を求め,憲章を制定する。」と書かれている.

よその大学にまで文句を付けなくてもいいのだろうが,大学の理念くらい自ら決められないのか,決めてはいけないのか.藤田試案では「大学の理念、目標、計画の自主決定権は大学構成員に帰属するものとする」としているが,もはやそんな時代では無いのだろうか.
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by nobu_san | 2005-05-21 23:44 | 大学問題
2005年 05月 19日
大学祭禁酒報道の続き
今日の北海道新聞(16版)は,朝刊一面で大学祭の禁酒問題の続報を伝えた.

道内大学の4校に1校が「禁酒」ということだが,国立大学法人では北大だけだそうだ.北大以外の国立大学法人では「できる限り学生の自主性を尊重したい」としている大学が多い,としている.

ホームページの記事には無いが,新聞の方では関西学院大学の野田正彰教授(精神病理学)が,「北大の措置は,学生を管理の対象としてしか見ていない.上から酒を禁じるのは最悪で,従順で無気力な人間を育てることになる.問題解決を学生の手に委ねることで,学生が社会性を身につけ,成熟した市民になる.学生も異議申し立てを含め,意見を出すことが大事だ」とコメントしている.

昨日のblogで,全学実行委員長(文学部2年)のコメントを「皮肉」とすれば面白いと書いたが,素直なだけなのかなあ.そういえば,今日うちの研究室の学生と話をしていて,自分たちのことを「生徒」と呼ぶのに驚いた.

なお,北海道新聞のホームページでは,「言わせて!」コーナーでこの問題の意見を募集している.(25日まで)
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by nobu_san | 2005-05-19 22:29 | 大学問題
2005年 05月 18日
北大際 お酒ダメ
北海道新聞が報じたところによると,今年の北大際は飲酒を全面的に禁止にするのだそうだ.(北海道新聞のホームページの報道共同通信の配信記事はこちら.)

飲酒によるマナー低下や急性アルコール中毒などの事故を懸念した措置だそうで,佐伯副学長は理由として「中高生も含め,未成年の来場者も多い.例年,マナーの悪さが問題になっており,歯止めをかける必要があった.大学法人化以降,事故が発生した場合の責任も大学に発生する」としている.法人化されなくても「大学の責任」はあっただろうにと思うし,大学の責任なんて持ち出すのなら,健康増進法を受けてさっさと全学禁煙にして欲しいが...話がずれた...もちろん「管理強化」との反発もあると報じられている.

しかし,面白いのは紹介されている全学実行委員長(文学部2年)のコメント.「大学側に予算の大半を出してもらい,会場も借りる以上,決定を受け入れなければ祭りの存続が危ぶまれた」と話している.

「大学側」を「国」に,「祭り」を「大学」に置換すれば,法人化された大学が授業料を「苦渋の選択」をして引き上げた時のコメントと全く同じ論理だ.大学が大学なら,学生もそれを見て育つ?

いや,もしもこの実行委員長がねらって皮肉たっぷりにこういうコメントをしたのなら,なかなか...

(しかし,大学のことを最初に新聞で知ることは実に多いのだ.北大ホームページにも,たぶんまだ掲載されてないように思う.)
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by nobu_san | 2005-05-18 00:04 | 大学問題
2005年 05月 13日
教育基本法仮要綱案と「愛国心」
11日,文科省が与党の教育基本法改正に関する検討会に同法改正の仮要綱案(未公表)を提示したと報じられた.各新聞報道は「愛国心」をめぐる表記を焦点として紹介し,「国を愛し」(自民)か「国を大切にし」(公明)の争いをまず第一に伝えている.それに対して民主党が「愛国心」に代わる新たな表現を検討するとしている.

しかし,問題は表現論ではあるまい.どう表記するかによらず,三党には「国」というものを権威として国民に重視させたいとの共通の要求があろう.「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛」する国民を育てることから,「国」に服従する国民(愛国心=忠誠心)を育てる教育を目指す法に変えようという意識は変わらないように思える.

「愛国心」が,日本とは戦後処理で別の道を歩むドイツのワイツゼッカーが演説の中で引用したような
Our country, right or wrong. When right, to be kept right.
When wrong, to be put right. ( Carl Schurz, 1899. )
を意味するのなら良いが,皇国史観のようなものの台頭を許すようでは先が暗い.
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by nobu_san | 2005-05-13 00:06 | 憲法・平和
2005年 05月 08日
一家に一枚周期表
blog の面白さでしょう.文部科学省製作の「一家に一枚周期表」というものを知りました.

周期表の各元素に書かれているコメントや写真は確かに面白いと思いました.しかし,相当ひねくれ者の私としては,周期表の真ん中に置かれているノーベル賞受賞者の顔写真が結構気になります.最初は単にデザインとして違和感があったのですが,制作の基本コンセプトには「できるだけわが国の科学技術の強さを表現」というのがあります.皇国史観ではないですが,そんなものが周期表に必要なんでしょうか? IUPACの18族で書かれている周期表になっていますから,このスペースに,例えば原子構造(電子殻)の絵を置いたらダメだったのでしょうか.ノーベル賞受賞者の顔写真で埋めるよりは良いのではないかと思うのですが.

たまたまベルリンで,ある国際会議に出席していた時に,基調講演者のビュートリッヒ博士がノーベル化学賞を受賞しました.会場にそれが伝えられ,参加者全員で拍手をして花束が渡され,それで終わりでした.「一家に一枚周期表」の真ん中に歴代ノーベル賞受賞者の顔写真を置くセンスの国.科学技術基本計画でノーベル賞受賞者数が数値目標になる国.なんだかなあ,です.

まあ,賞とは無縁な3流研究者のたわごとなんですが...
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by nobu_san | 2005-05-08 00:46 | 大学問題
2005年 05月 05日
ITER誘致断念
各新聞等の報道によると,ITER(国際熱核融合実験炉)の誘致を断念しそうだ.

断念を伝える新聞等の報道では,誘致合戦の目的の中心は「関連工事」としか読めない.EUが日本提案と同様の「1割の負担で2割の工事を受注できる」優遇措置を提案したため事態が動いたということらしい.総事業費約1兆3千億円,建設費5千7百億円(実際にはそんなもんではすまないのだろうが)となるとやはり一番の問題は科学そのものよりも投資効果なのか?

私自身は核融合なんてものには全くの素人なので,ITER自体には普通の人の「反対」の感覚しかないが,六ヶ所村のもっと小規模の計画に参加していて2年あまり時間を使っていて,格段に予算規模の大きいITER誘致計画が急に降って湧いて計画自体が「自然消滅」したという不思議な経験を持っている.なんといっても「金」の力は大きい.

しかし,誘致撤退しても,負担金は1千億円以上(やっぱり,実際にはそんなもんではすまないのだろうが)とか.わずか80億円程度の国立大学授業料負担をケチってしまう「我が国」としては,そんな負担は分不相応では?
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by nobu_san | 2005-05-05 22:52 | 気になること
2005年 05月 02日
メーデーに思うこと
今年のメーデーは雨でした.特に,「LOVE 9」の人文字を作っていたあたりは結構寒く,応えました.

デモ行進のころはほとんど雨が降っていなかったのですが,私にはメーデーのデモ行進はあまり「楽しく」ないです.お祭りと言ってしまえばそうなのかも知れませんが,示威行動としては訴えが包括的すぎなのかも知れません.学生時代の学費値上げ反対のデモ行進や,一昨年の国立大学法人化反対デモ行進の方が規模は小さかったけれどもシュプレヒコールにも力が入り,「楽しめ」ました.もちろん働く者がメーデーに集まって仲間を感じて元気になって職場に帰る意味は大きいと思います.しかし,大規模なデモ行進が「お祭り」だから出来ていることなのだとするとちょっと変です.本当はメーデーに組織されない不安定雇用者の中に,もっと問題が山積しているのでしょうし,何が起ころうが決して声をあげようとしない多くの人々の存在も不気味です.

国立大学法人化には,結構な大学人が「反対」だったと思いますがデモ行進はとても小規模でした.そこまでしない座っていて参加できる新聞意見広告も十分な賛同者を確保するのに苦労しました.理由はいろいろあります.忙しい,それどころじゃない,何も自分がそこまでやらなくても,目立ちたくない.でもそれで良かったのでしょうか.法人化後,ぶつぶつ言っている先生方...
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by nobu_san | 2005-05-02 00:50 | 憲法・平和