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2005年 03月 27日
北海道内私大生の親の年収,過去最低を更新
毎日新聞が道私大助成推進協議会の調査結果として,北海道内の私立大・短大に昨年子供が入学した世帯の平均年収が2年連続で過去最低を更新したことを報じた.(全国国公私立大学の事件簿にも記事あり.)

自宅外生の場合の初年度に必要な費用が平均年収の36.8%をも占め,それでも「卒業後に子供に負担をかけたくない」として奨学金(返済義務がある)給付希望世帯が前年比14.3ポイントも減少しているという.

私自身もそうだし,一昔前なら「親に負担をかけたくないから国立大学に」,「奨学金は無利子の日本育英会で」という方策もあったのだろうが,有利子の奨学金(「きぼう21プラン」とは,なんとも皮肉な名称)を導入し,私立大学との授業料格差の是正を理由に国立大学の授業料の方を上げてしまう「国」はそういう考え方を認めていない.

全国国公私立大学の事件簿には昨年の調査結果に関する記事の一部が残っている.
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by nobu_san | 2005-03-27 23:32 | 大学問題
2005年 03月 26日
「基礎研究は無料維持を」でひねくれてみる
23日,日本学術会議は放射光実験施設スプリング8の利用料課金問題に関連して,国の大型施設の基礎研究を目的とする利用は無料とする現行制度を維持するよう求める提言を発表した.この課金問題は,昨年財務省が文部科学省に利用者負担を検討するよう要求したことに始まっている.共同通信の配信記事では「大学の研究者や日本放射光学会などが強く反対している」としている.私の所属する他の某学会も,もちろん反対している.

課金反対には,もちろん私も賛成である.しかし,「何でも反対」の私としては,またここでひねくれてみるのである.

一昨年の国立大学法人化の際,上記の某学会の評議員会に「日本の科学の健全な発展を阻害する国立大学法人法案の見直しを求める」という学会声明の審議提案をしたことがある.根回しを怠ったこともあり,扱いをどうするか採決の結果議題にもされなかった.その際「反対活動は,個人でやるべきであり,そもそもこういうことを学会に持って来る神経が分らない.」とか「自分は大学では責任ある立場で法人化の対応を一所懸命やっている.そういう自分が居る委員会でこういう声明をどうこうするようなことはあり得ない.」と批判されたのをいまだに記憶している.まさに同じ先生方が,この課金問題には強く反対されているのが,私には全く理解できないのである.この2つ,いったいどこが違うというのか.
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by nobu_san | 2005-03-26 00:34 | 大学問題
2005年 03月 25日
学長の給与返納
24日に各紙が伝えたところによると,信州大の小宮山淳学長ら幹部9人が,給与の一部を返納し大学運営費に充てることを決めたらしい.返納額は学長が基本給の5%,教員出身の理事と副学長が同3%の計9人で,9人分の返納額合計は月約30万円という.授業料の値上げで「学生だけに負担を求めるのは心苦しい」というのが理由という.

法人役員が,経営責任をとって報酬を削減することは当然あるのかも知れない.しかし,「何でも反対」の私には素直に納得して賞賛することは出来ない.やっぱりひっかかるのである.唐突かつ一方的に国から授業料値上げ分も含めた運営費交付金削減を通告され,「苦渋の選択」をさせられたのが大学である.信州大学の場合は,前年比約8億円もの減額になっている.「私たちも給与を引き下げて頑張っていますから,皆さんも納得して下さい」とはいかないシステムなのである.
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by nobu_san | 2005-03-25 23:30 | 大学問題
2005年 03月 24日
付属病院の看護師さんを勧誘
日記風に...

今朝は早起きして,大学病院の看護師さんをターゲットに組合加入のお誘いの朝ビラ行動をした.
予想以上にビラを受け取ってもらえたと感じた.大学の法人化反対や寒冷地手当削減反対とかでここ数年何度も学内外でビラ撒きをやっているが,その時の反応に比べれば大変な違いだった.本当なら,これを毎朝数日,数週間継続出来ればいいのになあと思う.
もしも一ヶ月も続けられれば根負けしてみんな加入してくれるのでは,とかの妄想も湧く...

手伝ってくれる人は居ないかしら.
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by nobu_san | 2005-03-24 22:18 | 大学問題
2005年 03月 20日
育児・介護休業
育児・介休業法の改正にともない,大学の就業規則も変更案が示された.

昨年の第161国会での法改正の内容は大学のホームページでも紹介されており,それをみても期間を定めて雇用されている契約職員の場合に,「法」による限りにおいては,雇用予定の最終年には育児休業が申請出来ないこともちゃんと把握されている.

そうした不備を是正するため,組合ではめずらしく「提案型」の団体交渉を行なった.しかし,残念ながら今回大学から過半数代表者に示された改定案は「法」のままであり,特に大学独自の工夫は観られなかった.

一方,正規職員については,国家公務員に導入された早出遅出勤務制度や育児参加休暇が有給の特別休暇として新設される.また非正規職員との待遇格差が広がった.

法人化され国家公務員身分を剥奪されて既に一年が経過する.いったいいつまで国家公務員との完全な擦り合わせを続けるのだろうか.それも正規職員についてだけ.まあ,国家公務員よりも良い待遇が設計されるとは想像しがたいが....

そういえば次世代育成支援対策推進法の行動計画策定はどうなっているんだろう?
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by nobu_san | 2005-03-20 01:39 | 大学問題
2005年 03月 09日
学生委員の順番がまわってきた
5年ぶりに学生委員の順番が回ってきた.

うちの学科の場合,学生委員は学部から大学院までの教務関係から休学申請の窓口等,対学生関係のかなりの部分を担当する.主な業務としては,学生が卒業等に必要な単位をちゃんと取っているかの履修状況の確認,学科共通授業のシラバスや成績のとりまとめ,期末試験日程の調整,卒業研究報告会や学位審査会の調整等だ.他の学科から来た教員によると,他学科の3倍くらいの業務量だという.さっそく今日は,前任者から引き継いだ資料を参考にしながら,4月に2年生と3年生を対象に実施するガイダンスの案内掲示を作成した.ガイダンスでは4年次に研究室に配属されるのに要する単位数や,卒業に必要な単位数の説明,さらには実験等での安全に関する説明をしなくてはならない.

前回5年前に担当したのは10月に研究所から大学に赴任して来た次の年度で,大学の年間行事もさっぱり分からなくて苦労したが,今回はおよその流れは分かっている.むしろ前回の経験があるだけに,既に相当憂鬱だ.前回は学生委員の作業は夜にすることも出来たが,現在は組合の役員のため,夜はそっちの仕事に使うことも多い.

しかし,今日やっていたような掲示ビラの作成や,授業時間割の調整,学科共通授業の成績のとりまとめ,さらには各学生の授業履修状況の確認といった作業は,なにも教員がやらなくても事務職員がやれば出来る仕事だと思う.特に毎年交代で教員が担当していくよりも,経験を積んだ専門の職員がちゃんと居れば,どれだけ効率的に物事が進むだろうことか.そういう仕事を教員がやっているのは,うちの学科(専攻)の事務職員がサボっているからという訳ではない.公務員の定員削減の結果,国立大学の現場には,専門職員として教育・研究を支援するだけの十分な職員が居ない.事務職員は事務職員でちゃんと仕事をしていて,場合によっては不払い残業をしてまで頑張っている.大学中央の事務職員まで不足して来たため,専攻事務室を廃止してしまおうという議論もあるから,今後ますます状況は悪くなるに違いない.幸い教員は「裁量労働制」としたので,いくらでも業務を増やすことが出来る...
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by nobu_san | 2005-03-09 01:10 | 大学問題
2005年 03月 04日
授業料値上げ反対意見広告カンパ
昨日理学部教授会が開催されたので,会議室に集まる理学部教員(講師以上)の皆さんに,授業料値上げ反対意見広告の賛同カンパの依頼ビラ(裏面に意見広告を印刷)を配布してみました.(就業規則上は学内での無届けの文書配布は禁じられていますが,これはもちろん無届けです.)

会議室前の廊下で手渡ししたので,ほぼ全員に受け取ってもらえ,おおよそ100枚以上を渡すことが出来ました.教授会終了後に6名の皆様(1名は事務職員)にカンパしていただきました.結果報告をする手段が無いので,代わりにここで報告とお礼をさせていただきます.(そういえばこのblogは一応匿名のつもりなので,意味が無いのかも?)

来年度予算の成立日によっては,まだ事態の展開がありそうですが,ビラの印刷を1日にしてしまったので,ビラには予算の衆院通過については書けませんでした.カンパが少なかったのは,もはや予算も通ってしまったという気分の影響もあったのかも知れません.あとは,私に預けるのではなく,自分で直接カンパ送金したい方もいらっしゃるかも知れません.いや,うちの理学部の皆さんは,既にほとんどがカンパして下さっていたのかも...
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by nobu_san | 2005-03-04 00:39 | 大学問題
2005年 03月 03日
大学の研究技術支援を愚痴る
予算案が衆議院を通過した...残念ながら国立大学の授業料値上げがほぼ「確定」したことになる.

さて,たまには愚痴も書いてもいいかなということで.

プロジェクト研究の進捗管理データベースの linux 機がクラッキングされた. html 以下を"a"という空ファイルに置き換えられ,ログを全部消された.そのうえしばらくしたら,何をやっても disk が100%だと文句を言って来て何のコマンドも機能しなくなった.仕方が無いので rescue mode で起動して当該ディスクを適当にマウントしてデータを回復しようとしたが linux partition は無いと言って来るし,手動でマウントしてみようとしても "invalid argument" と言われてどうにもならなくなってしまった.実はこの linux 機にデータベースを移行する際に RAID を組んだので,ちょっと安心してしまっていた.定期バックアップはそのうちになんとかしようと思いながら,他のことで忙しく,すっかり忘れてしまっていた.後悔してもどうにもならない.

Knoppix で起動して fsck, debugfs で様子を見ると super-block も破壊されてしまっていることが分かった.このデータベースには実験条件やその結果までが登録されていたので万一データを失うと損害は大きい.データ復旧に失敗した場合の影響を考えると,気軽にコマンドもたたけない.教授には「最低だ」と言われるし,非常に大きいプレッシャーを感じながら復旧法の情報収集をして,どうしたら良いかの検討をした.

「幸い」組合等で忙しくこれにかかりきりになれなかったので,気分的にはちょっと助かった.結局覚悟を決めて fsck してみたらマウントは出来るようになったが何も見えない.全部 lost+found に行ってしまった. それでも試しにfind してみたら無事必要なデータを発見することが出来た.その瞬間どれだけ喜んだことか.

このPCは研究室の多くの計算機同様「当然」保守契約をしていない.今回のようなトラブル対応などは,経験を積んだ技術支援者が居れば,私のような「教員」が3日も潰さなくて済んだのではなかろうか.科学技術支援計画では,研究支援者数を「国立大学で研究者2人に1人」としていたはずだが,そんな制度にはまるでなっていない.お金(外部資金)のある人は,それで短期の補助員を雇用しているが,大学の正規の技術職員(技官)は削減の一途をたどっている.短期雇用の補助員は将来の保証が出来ないし,結局は定型業務のみをお願いするしかない.「**調査」だとか「**報告」だとかの日常業務は増える一方(同じような「調査」が何度もあったりする)だし,定型業務にならない装置の故障対応等の維持管理は結局私の仕事となる...
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by nobu_san | 2005-03-03 00:00 | 大学問題
2005年 03月 01日
国立大学授業料値上げ説明
大学関係者にはメール情報で伝わっているのだが,いくつかの国立大学長が授業料値上げについての説明を公表している.

なぜ値上げしなければならないかの仕組みも書かれていて「苦渋の決断」が読める.しかし責任の無い立場の私には,こっちに理があるのだから最後まで頑張っても良いのではないかと思うがそうはならないらしい.学生に早く情報を伝える配慮は確かに大事だと思うが,「文部科学省令の改正により授業料の標準額が改定された場合」には値上げしますと早々と決める必要があるのか.今回は「突然」国が約束を破ったのだから授業料を値上げしないで大学をとんでもない状況にしてしまって国の責任を問うという闘い方もあるように思うが...
いくつかの大学では学費値上げによる学生の負担を軽減するために,大学独自予算の中で授業料免除のための予算を措置するとしている.国が教育費をケチる,それを現場がひいひい言いながらなんとかしようとする.どこか変ではないか.

京都大学の授業料の検討にあたって(所感) 
京都大学総長 尾池和夫 (2月25日)

学生の皆さんへ
東京外語大学長 池端雪浦 (2月21日)
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by nobu_san | 2005-03-01 00:11 | 大学問題