カテゴリ:憲法・平和( 89 )
2009年 11月 28日
国家という名の「個人」
カーン・ロスの「独立外交官」を読んでいました.

大学やその背後にある「国」と争うようになってから,ずっと「『大学』や『国』とは結局は,その問題の担当者『個人』のことだ」と思っていましたが,この本でカーン・ロスも.外交舞台での「国」は結局は,その問題を担当している官僚個人のことだと書いています.例えば,

イギリスの立場は --- といっても実際には数人の閣僚と上級官僚の立場にすぎないものを,...(p47)

とかです.
このところ話題の「仕分け」作業のあり方の疑問とも関連して,この本で著者が書いていることで面白いのは,外交問題そのものよりも,

いったいどうやって,ある一グループの人間が,国家の求めることを決める(ときには勝手に生み出す)権利を与えられるのか.(p109)

というような,特定のグループや個人が「国」や「大学」といった"組織そのもの"になってしまうメカニズムでしょうか.

同じような概念で「国民」というのもあります.特に法人化後の大学と争うときに大学側(この「大学」っていうのも問題ですが)から良く出て来るのは「国民の理解が得られない」という回答です.ではこの「国民」って何のことだろうと考えてみると,真の「国民」にはそこで争われている当の問題の情報なんか決っして届かない(あるいは仮に報道されてもおそらくはそんなに関心も持たれない)ので,実際には「国民」とは単に財務省の"若い"担当官だったりするわけです."若い"担当官は「『国民』の意識を忖度している」というのでしょうが...
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by nobu_san | 2009-11-28 00:24 | 憲法・平和
2009年 10月 19日
DAYS Japan 存続キャンペーン中
a0017004_234935.jpgDAYS Japanが,存続キャンペーンをやっています.

12月31日までに申し込めば,定期購読,通常8700円が特別価格7700円ということです.

右は,今日届いた11月号に挟まっていたチラシです. ここに置いても,たぶん著作権に問題はないのだろうと思います.

(画像をアップロードすることに目覚めた,という訳ではないです...)
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by nobu_san | 2009-10-19 23:05 | 憲法・平和
2009年 07月 14日
嘘は吐き通すこと
なんとなく忙しい.

帰宅して,夕刊を見ながら夕食を摂っていたら,官房長官の記事があった.

呆れて笑っていたら,子供達に「何?」と訊かれたので,「嘘は吐き通すことが大事なんだ」ということと教えておいたが,良かったかな...
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by nobu_san | 2009-07-14 22:46 | 憲法・平和
2009年 05月 29日
児童労働反対世界デー
児童労働反対世界デーのキャンペーンのホームページはここ
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by nobu_san | 2009-05-29 09:31 | 憲法・平和
2009年 02月 27日
大学教員の社会性
たしかちょっと前の赤旗に紹介されていたのを見て買ったのだったと思うが,仲築間卓蔵の「いまなぜ メディアを読み解く」(かもがわ出版)を読んだ.テレビを中心にマスコミの報道の仕方の問題点を元プロデューサーの視点で議論していて非常におもしろかった.

氏は元日本テレビ労組委員長ということで,組合的な観点からの議論も多く,久々にビラ配りに参加した私としては,ちょっと「活動」してみたくなったリもした.「六日のあやめ,十日の菊」など,問題がほぼ確定しないと「反対」しない組合(全大教は特に?)を煽るのに使えるな,とか...

そんな折,所属専攻の博士論文の公聴会で,ある先生に会って話をしていたら,その先生は新聞を購読しておらずテレビでも見なければ世の中のことは何も分らないという.今時,世事に疎い大学人の方が実は貴重種かも知れないが,上記の本でマスコミ、特にテレビの報道の問題点を色々読んだばかりでもあり,理論系の特定分野の大学教員とはいえ,そんなことで大丈夫なのか気になった.
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by nobu_san | 2009-02-27 00:03 | 憲法・平和
2008年 11月 03日
田母神論文問題で思うこと
田母神航空幕僚長が「日本は侵略国家であったのか」論文で更迭されたが,報道のインタビューで,この人も日本が侵略国家だったという自虐的な戦後教育で国民が自信を失っているのは問題,というようなことを言っていた.

この手の議論は良く聞くのだが,自国の過去の過ちを学ぶことで,それでなぜ国民が自信を失うということになるのか理解出来ない.そもそも,侵略でない戦争や現場の将兵が残虐行為をしなかったような戦争があるのだろうか.特に後者については,暴力装置の軍隊が侵攻する先で悪さをしない方が不自然だ.例えばアンナ・ポリトコフスカヤのチェチェン やめられない戦争などを読んでも,同様なことを日本軍がやっていても何ら不思議だとは感じない.現に平和な現在の自衛隊の中でさえ,組織内の弱者へのいじめがあるくらいではないか.暴力装置である軍隊が現場で正義を貫く方がよほど気色悪い.

田母神航空幕僚長の今回の件は,「いかなる組織も自己正当化し,自己保身する」ということの例か.もちろん国立大学もだが...
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by nobu_san | 2008-11-03 22:59 | 憲法・平和
2008年 06月 30日
サミット前
a0017004_7225073.jpg客員の仕事のため札幌に来ている.
朝,天気はどうかなとホテルの窓から外を覗いたら,佐賀県警の機動隊のバスがたくさん停っていた.洞爺湖サミット警備の応援か.そういえば,昨日の新千歳空港駅にはえらいたくさん警官が立っていた.まだ一週間あるのに.

無事に終って欲しいが,一方,この日本で一週間にどういう事件が起るか,また起ったとしたらその後の権力側の反応がどういうものになるか非常に興味がある.

たぶん沖縄サミットほどではないのかも知れないが,どれだけの人と金がつぎ込まれるのだろう.ちゃんと成果があるのかな.
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by nobu_san | 2008-06-30 07:38 | 憲法・平和
2008年 05月 14日
「宇宙基本法案」反対オンライン署名
宇宙の軍事利用を解禁する「宇宙基本法案」に反対するアピールのためのオンライン署名のホームページが,ここで運用されています.5月16日にこの署名ホームページについてメディア各社および各政党に告知する予定とのことです.

参議院内閣委員会では,15日(木)に趣旨説明,20日(火)に2時間の質疑後即座に採決の筋書きのようです.


しかし,ミャンマー,中国と自然災害が続きます.自衛隊のような「軍」でなく,どこにでも行ける大規模な「災害救助隊」って無理でしょうか.ライフログの一番下のイメージの無い本は「きみはサンダーバードを知っているか」です.
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by nobu_san | 2008-05-14 23:17 | 憲法・平和
2008年 03月 29日
学習指導要領
学習指導要領の改訂が報道されている.パブリックコメントを求めていた改訂案にはなかった「我が国と郷土を愛し」という記述や,君が代を「歌えるよう」指導するといった記述が新たに書き加えられ,さらに酷いものになっているようである.TBSの報道では,渡海文科相が「新しい教育基本法の下での学習指導要領の作成で,さまざまな意見を頂いたことについて,最終的に修正をさせて頂いた」としている.

私も気になる点についてコメントを投稿しておいたが,そうした意見よりも戦前回帰の教育の強化を望む意見の方が多かったということだろうか.「案」を修正したからには,わざわざ公表していた案を修正した理由や手続をきちんと示さなければ,それはただの詐欺である.今後も当たり障りの無い「案」を示してコメントを求め,最終的にはどうにでも好きなように修正すれば良い.そもそも普段我々が頑張って署名を沢山集めても一向に態度を変えないのに,わずか5千ほどのコメントに意見分布があったとしても,だからといって議論もせず修正するのも妙だ.

こんなことを書くと誤解され,私を個人的に知っている人は違和感があるかも知れないし,不起立・不斉唱の人は理解出来る(私も子供の式では特に歌わない)のだが,実は私は「日の丸」や「君が代」には全然抵抗がない.私はおそらく保育園からずっと,式典では「日の丸」に正対して「君が代」を歌っていたのだろう.ただ,どういう教育を受けて来たのか記憶が無いが,私にとって「君が代」はただの「式の時に歌う歌」だし,「日の丸」にも輝かしい日本という国の象徴といった感覚があるわけではない.むしろ「日の丸」はその下に不毛な戦争を遂行した,忘れてはならない我が国の歴史を背負った「旗」として見ているように思う.そういう意味では右翼や靖国派や「つくる会」的な立場の人々が「日の丸」を有難がるのはさっぱり理解出来ていない.

さて「愛国心」だが,私は Carl Schurz (1899年)の,

Our country, right or wrong. When right, to be kept right.
When wrong, to be put right.

が,真の愛国心であろうと思う.「我が国と郷土を愛す」ために「日の丸」の歴史をきちんと教える.そして「式」の度にそれに正対してみんなで反省する.なぜそうはならないのだろうか.
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by nobu_san | 2008-03-29 01:03 | 憲法・平和
2008年 03月 09日
学習指導要領の改訂案
登録している全大教のメールリストに「学習指導要領案と学校教育法施行規則の一部を改正する省令案についての意見公募」のことが流れた.

これは何かしないと,と思ったが,教育基本法ならともかく,なにしろ学習指導要領というものを見たことがない.いったいどういうことが書いてあるのか,そもそも現行の指導要領がどうなっているのかも知らない.ということで,改訂案現行指導要領をざっと見てみた.各科目の細々とした記述は良く分らないので,気になる道徳を見てみると,例えば指導計画の作成法が以下のようになっている.今のところ指導要領もない大学人にはあまりピンと来ないが,こういう記述が現場を厳しく統制することになるのだろう.

第3章 道徳
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
(改訂案)
各学校においては,校長の方針の下に,道徳教育の推進を主に担当する教師(以下「道徳教育推進教師」という。)を中心に,全教師が協力して道徳教育を展開するため,次に示すところにより,道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間指導計画を作成するものとする。
(現行)
各学校においては,校長をはじめ全教師が協力して道徳教育を展開するため,次に示すところにより,道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間指導計画を作成するものとする。



教えるべきことが明確化し易い教科目ならともかく,道徳の指導計画の策定を校長個人の方針に寄るように強いるのはどうか.折しも,川口市の高校校長の脅迫メール事件が報じられた.卒業式の式辞では「共に認め合い高め合う人間関係をつくっていこう」と述べていたと報じられているから,なんとも悪い冗談のようである.報道では「校長は教育改革に熱心」だったとしているから,やはりどこぞと同じで,「改革熱」にやられるような状況ではろくなことはないということか.
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by nobu_san | 2008-03-09 12:36 | 憲法・平和