カテゴリ:大学問題( 182 )
2012年 06月 17日
給与削減
久しぶりの更新ついでにこれも…



うちの大学でも14日の昼休みに「教職員給与削減説明会」が開催されました.

総長の説明の後の質疑の時に,私のような任期付教員も「平等」に削減するのか,と一応質問してみました.特任教員や契約職員は削減対象外なのに,法的な任期が付いているけど「定員」である私のような教員は「平等」に削減されます.現行制度では「任期5年,更新は1回のみ可で2年」なので不満です.そもそも何も特別な待遇は無く,ただただ任期があるだけ,しかも校費配分は普通の教員の1/2なので全くモチベーションは上がりません...年中次の職を気にしてますが,そうそうありそうにないです.そういえば,うちの大学の給与を削減したら頭脳流出するぞという意見も出ていますが,私のレベルでは流出しようにも容易ではないです...


あと,説明会の最初に,総長が「震災後しっかりした発言をしなかった」となかなか良い反省を述べられていたのを受け,悪い癖で,ついつい「この(給与削減)問題ではどう発言をしていくのか?」と言ってしまいました…被害額と復興予算額の関係で,ばらまきに廻されるだけではと,本当にこの削減が必要と思うのかも訊いてみましたが,実際の被害だけでなく被災地の産業振興にもお金がかかるというような返事になって来たので,ついつい不規則発言をしてしまいました...


もう一つ気になったのは,何度も何度も「追い込まれてから削減を実施するのではなく,大学の尊厳を保てる間に判断をしたい」というような趣旨(「尊厳」でしたっけ?あと表現も不正確メモを取らなかったのでちょっと怪しい)のことを言われていたのもかなりひっかかった.そこも突っ込みたかったけど,現職場では前職場のように不必要に目立たない様にしておこうと思っている(た?)ので止めておきました.

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by nobu_san | 2012-06-17 12:39 | 大学問題
2011年 03月 10日
「師であることの条件」
今日の帰宅時の地下鉄の読書で気に入った,内田樹さんの下流志向にあった「師であることの条件」

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by nobu_san | 2011-03-10 23:09 | 大学問題
2011年 03月 05日
「街場の大学論」
Twitterでの議論がきっかけで,内田樹さんの「街場の大学論」を通勤の地下鉄で読んだ.
色々考えたけど,一つは自分の授業について…

前任校に助教授として着任してすぐ,出たくない教授連の代りに「新任だからちょうどいい」と,FDを受講させられた.それまで10年以上大学を離れていたので,大学の変化に当惑していたし,FDを素直に受け入れて,分り易い授業をすることを心掛けて来たつもり.最近では,Presentation Zenなんかも勉強し,ついこの前も現職場の1年生のオムニバス形式の授業をその線でやったばかりだ.
出席を兼ねた学生の感想メモに「面白かったです」,「よく分りました」,「こんな授業もあるんですね」が多かったのを単純に喜んでいたけれど,それでいいんだろうか…

私の場合,大学の教養部の講義で,なにやら深淵な学問体系を感じて,高校とは違うな,と納得していたものがいくつかあったように思う.内容は良くは理解できなかったけれども.少くとも,私の授業は,そうはなっていないだろう.そういえば「講義」と「授業」の区別もいつの間にか気にしなくなってしまった,前任校に着任した当初は,大学だから「講義」だろうと思ってやっていたのだが,いつのまにか「授業」になってしまった.

一つ思い出したのは私の師匠が学部3年にやっていた講義.空間群とX線結晶学を隔年でやり,私は空間群を受講した.半分演習形式での展開の合間に,彼は,何度もバナールの「歴史における科学」の一部を朗読して学生に聞かせた.蛋白質結晶学の創生期のバナールの言葉で読み聞かせたのは,要は学問とはどういうものかだろう.(「研究」とはどういうものかとはちょっと違う.)

空間群は随分忘れてしまったが,バナールを読んで何やら熱く学問を語っていたということはしっかり覚えている.読めば...分る教科書を親切丁寧にやる私の授業を受講した学生達.10年,20年後に何か覚えているだろうか.どこが重要で,どこを覚えればいいのか質問して来る学生が居るくらいだし,単純に知識伝達の授業では,おそらく期末試験が終った瞬間に一切忘れてしまっているのだろう.それでいいような授業しかしていないとも思う…

今や「学問」という言葉は死語な気もする…一昨日の3年生相手の講座説明会でも,私を含めて数人の先生の話に「研究」は何度も出て来たが,「学問」って言葉は,たぶん一回も出て来なかった.


大学法人化「反対者」だったへそ曲がりの私としては,当時の「敵」の一人である文科省の杉野さんとの対談は,非常に興味深い.これを読んで思うのは,要は大学人の側の問題が大きいのだということ.たぶん中途半端に利口すぎる.世渡りが上手でなければ,今や大学でも生きていけないということかも知れない.前にも書いたように,私達反対者が色々議論しようとしても,どうして空気が読めないのか,というようなことを要路の先生方が言われるのである…つい先日のパブコメ騒動も記憶に新しい…

あと一点.内田先生,国立大学は「国立大学法人」に移行したので「独立行政法人」になったのとは「ちょっとだけ」違いますよ…
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by nobu_san | 2011-03-05 08:18 | 大学問題
2011年 02月 02日
「科学技術予算増額」のカラクリ
なんと,今日は2ヶ月ぶりなのに2回も更新です!

twitterで拾ったのですが,下記のblog記事はなかなか面白いです.

2月1日の衆院予算委員会での質疑で見えた「科学技術予算増額」のカラクリ

自民党政権に戻って欲しいとは思わないですが,民主党よりはマシだったという話しになるのかな.今日も出張先で年配の友人と話していたら,その人はそんなことを言っていました.

しかし,こうしたつまらないごまかしは民主党政権の「方針」に辻褄合せをするために官僚が智慧を絞っているのでしょうか?
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by nobu_san | 2011-02-02 22:21 | 大学問題
2010年 12月 07日
パブコメの結果は…
政策コンテストの結果が発表されている.

大学関係者としては,ここにも紹介していたように,パブコメ騒動が記憶に新しい.

さて,ダントツのコメント「数」を集めた文科省系の政策案の評価はどうだったのだろうか.

「元気な日本復活特別枠に関する評価会議」(第3回)の議事概要はここにある.
パブコメは所詮茶番だったということか,あるいは,官邸にはちゃんとしたインテリジェンス機能があって,妙な組織票はそれなりにちゃんと割り引いて評価したということか,文科省関係の政策案の評価は「パブコメ数」と比較すると,そんなに高くない.

ちゃんと分析している人が居たのでリンクしておきます.こっちもなかなか面白いです.パブコメで "A"クラスでも"C"になっているのもあるから,大学関係者が大騒ぎした「『強い人材』育成のための大学の機能強化イニシアティブ」とかが"B"評価ならまだいいじゃんてこと?

不勉強な私には良く分らないのは,文科省の作戦ミスもあるんじゃないかなということか.文科省の所だけ,

文部科学省の要望については、要求で一旦、形式的に廃止した扱いにした上で、増額要望していること、また、その結果、金額的にも全府省要望総額の3割を占める要望となっていることから、「特別枠」の趣旨に照らして問題が大きい。したがって、文部科学省については、全般的に大幅な要望の圧縮と、要求の削減による新たな財源捻出が必要

というコメントが付いていて"A"判定は一つもない.それぞれの政策案にも一々「行政刷新会議の指摘を踏まえた対応が必要」と書かれている.

報道も,おおむね茶番だと批判的でしょうか? 批判的な例はこんなのがあります.

ちなみに,「評価」に対する各省庁からの「意見」は,こんな感じです.

しかし,どう考えても,この件で一番面白いのは,茶番に乗ってさんざん騒いで動員を掛けた多くの国立大学の執行部と,それに乗せられてダントツの組織票記録を作った国立大学の教職員ではないだろうか.学長や執行部の先生方に,ちょっとこの結果の感想をきいてみたい…
(なんてコメントをしていては,任期満了時に誰も気にしてくれずスッパりさようならが待つか?…)
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by nobu_san | 2010-12-07 13:34 | 大学問題
2010年 07月 16日
文科省の「まとめ」
文部科学省がまとめ,7月15日に公表した「国立大学法人化後の現状と課題について(中間まとめ)」
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by nobu_san | 2010-07-16 22:31 | 大学問題
2010年 07月 16日
学長は反対だが...
多くの国立大学法人の学長が平成23年度概算要求基準(シーリング)による「国立大学法人運営費交付金」の削減に「反対」声明を発表しているが,学内には,例えば「構成員の皆さん,反対の声を出して下さい」なんて感じの呼び掛けは観察されない.なぜだろう...

いつも同じことしか書かないが,こういう事態が十分に予想されていた「法人化」には反対の意見を表明しなかった学長連が,「お金」の削減による実害が出てようやく意見を表明し始めるのに関しては,この法人化そのものの「反対者」であった私の評価は低いが,それにしても,こういう事態でも大学の指導者層が学内宣伝をして「大学人」の議論を盛り上げようとしないのはなぜだろう...

もっとも「法人」に移行していなかったとしても,それはそれで別の締め付けはあったのだろうが...
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by nobu_san | 2010-07-16 00:40 | 大学問題
2010年 06月 26日
「博士課程修了者の就職難」の政府答弁書
日本共産党の宮本岳志衆院議員が提出した,「大学院博士課程修了者の就職確保と研究条件改善に関する質問主意書」の政府答弁書が「国民の立場で大学改革を」に掲載されている.

若手の職が無いのは大学の予算削減の影響だと国民から指摘されていることは認めているが,「高学歴ワーキングプア」って何のことか政府は分らないらしい.

ところで,参院選の公示に先駆け,先日,全教職員宛メールで,国立大学法人の大学教員は国家公務員に準じて政治活動を制限されていることを周知する注意喚起のメールが来た.参院選公示後の現在,大学職員としてはこんなことをblogに書いていたらヤバいのかな?
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by nobu_san | 2010-06-26 22:55 | 大学問題
2010年 06月 15日
宮本議員の質問主意書
政府は,世界で活躍できる博士号取得者を質・量ともに充実させる必要があるとする2010年版科学技術白書を閣議決定したそうだ.白書の内容は確認出来ていないが共同の報道からの印象では「分析」結果からどうしようとしているのかはナゾかも.

一方.赤旗によると,日本共産党の宮本岳志衆院議員が,「大学院博士課程修了者の就職確保と研究条件改善に関する質問主意書」を提出している.
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by nobu_san | 2010-06-15 23:19 | 大学問題
2010年 06月 07日
京都大学理学部支援の要請に思う
昨日の朝日新聞のニュースに京大理学部SOS「このままでは教員削減」寄付募集中というのがあった.

詳細は京大理学部のホームページに理学への支援のお願いとして掲載されているのでそちらをご覧いただきたいが,かなり乱暴に要約すると「国からの交付金は削減が続いている.理学部が目指す研究では短期的な成果を問われる競争的資金の獲得に奔走するのは本旨に反するし得意ではない.だから皆様の善意の援助を」かな.

国立大学法人化の「反対者」であったひねくれ者の私がひっかかるのは,本来,社会的共通資本であるはずの国立大学の整備運営を「国」が放棄しようとしている時に,それならと国民に税金とは別に個別に直接の負担をお願いするようなものなのか,ということ.

京大なら全国展開でこういうことが出来るのかも知れないが,地方の中小国立大学は同じことは出来ないだろう.危機感を持つのは良いのだと思うが,「国立大学」の中での京大の地位から考えると,それは自分のところをなんとかするための寄付集めに向うのではなく,国立大学全体のありようを考えた上での「国」への働き掛けになるべきではないのか.

部局のホームページに掲載されているということは,教授会でも議論があったのだろうか.そこではどういう議論があったのだろう.いや,今や事後報告とその了承機関となった教授会ではそんなことは議論されないのかも知れない.

うちの大学も基金集めをやっている...
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by nobu_san | 2010-06-07 19:16 | 大学問題