カテゴリ:気になること( 51 )
2005年 02月 12日
就学援助制度も削減
162国会に「国の補助金等の整理及び合理化等に伴う義務教育費国庫負担法等の一部を改正する法律案」が内閣提出法案として提出された.「三位一体改革」の一環での義務教育諸学校の教職員給与等の国庫負担を削減するとともに,「経済的理由によって就学困難な児童及び生徒について学用品等を給与する場合における国の補助の対象を要保護者に限定する等文部科学省関係の補助金の整理及び合理化を図る必要がある」ためとしている.

内閣法制局のホームページでも法案の内容は確認出来なかったが,しんぶん赤旗の報道によると,就学援助制度の補助金の削減額は134億円となるらしい.「三位一体改革」の税源移譲論については不勉強だが,「教育」のような重要事項を「財源論」で地方に責任転嫁してしまう理屈は良く分からない.

国立大学の多くが,法人化後持つことになった裁量権を行使して,来年度の授業料を軒並み値上げすることを「自主決定」した.値上げする理屈は,運営費交付金の削減圧力下にある法人財政を考慮すると,そうせざるを得ない「苦渋の選択」だというものだ.同じことは財政難の地方自治体でも容易に起こるのではないだろうか.

削減額は,わずか戦闘機一機分にしかならない.
[PR]
by nobu_san | 2005-02-12 23:36 | 気になること
2005年 02月 03日
米国高校生の半数が「報道の自由」を否定しているとは...
今朝の「しんぶん赤旗」に「米の高校生に世論調査」として『新聞は政府が承認した記事だけを掲載すべきだ』と考える高校生が約半数に及ぶという米国ナイト財団の調査結果が載っていた.約10万人の調査で,報道の自由を支持した高校生は51%にとどまるという.安倍,中川議員が知ったら大喜びするだろう.日本はまだアメリカに「遅れている」と信じたいがどうだろう.

日本でも憲法が読まれていないが,米国でも自由を保障する修正第1条を知らない高校生が37%,気にかけない高校生が36%だそうだ.同条文を読み聞かせたら35%が権利を保障しすぎと感じたらしい.「茶色の朝」はすぐそこまで来ている.

探してみたら,暗いニュースリンクに USA Today の記事の訳があった.
[PR]
by nobu_san | 2005-02-03 22:34 | 気になること
2005年 02月 02日
「自虐的」現代
朝食を摂りながら新聞を見ていると,小学一年生の娘に,「これなに」とか「この人誰」とか記事の写真について訊かれることがある.小泉首相の写真について「この人誰」と訊かれて「総理大臣っていって,日本で一番偉い人だよ」で,「なんで新聞に載っているの」と訊かれて,「あのね,ちゃんと考えないでお返事するから駄目だよっていってんの」といった感じで説明していた.安倍晋三の時も,「国会議員っていって偉い人」でも「NHKをいじめたんじゃないかなっていって載ってんの」という感じ.最近気がついたのだが,どうやら,これは子供にとってはちょっと整理がつけにくいらしい.権力を信用してはいけない,ということを教えていることにはなっているだろうが,子供に説明する時には,もう少し工夫しなくてはいけないのかも知れない.

国の最高権力者やその周辺の人々がろくでもないと教わって育つ子供は可哀想かも.しかし,過去の戦争犯罪を教えることを「自虐的」と批判する前に,自分達の存在自体がまっとうな国民にとっては「自虐的」なことだと思わないのだろうか...
[PR]
by nobu_san | 2005-02-02 23:02 | 気になること
2005年 01月 19日
政治圧力が無くても?
「政治圧力は無かった」 NHKのこの主張は非常に面白い.

ということは,NHKが自主的にこの番組の放送内容を改編したのだと主張していることになる.この間の各種報道で,当初の内容からの改編状況が明らかにされているが,それを「公共放送」を担うNHKが自らの判断で実施したのだとすれば,その方がよほど問題であろう.少なくともNHKには公正に客観的な報道をする能力が無いことを自ら認めてしまっていることになる.「圧力」をかけたとされる政治家をかばってもNHKの報道機関としての無能ぶりを主張する方がまだ良いという判断はどこから出て来たのだろう.非常に不思議だ.

今日の道新の「週刊誌を読む」欄に篠田博之氏が以下のように書いている.

安倍晋三・自民党幹事長代理が番組改変を要求したのか否かという話に問題が集約されつつあるが,そもそも政治圧力があからさまなやり方でかけられる時代は既に終わっている.政治家は示唆するだけで十分なので.その意をくんだメディア上層部が現場に圧力をかける.自主規制という名のそういうあり方が問題なのだ.

NHKと言えば,例の小泉首相の「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」だ答弁を国際放送では相当意訳して報道していたが,これも「自主」規制の一種か?

例によって,大学と組合の問題に話を移す...

前にもどこかに書いたが,昔,大学教員任期制法で争っていたころ,労働基準監督署労組の委員長に「文部省は楽だ.仕組みを作れば,後は大学がかってに対応していく」というようなことを言われたことがある.今もこれは変わらない.「効率化係数」による毎年の運営費交付金の削減も,大学にとっては争点ではなく,対応すべき目標となってしまう.

我々は物分かりが良すぎる.14日の道新の05春闘を議論する社説にも「問題なのは,経営側の姿勢の硬さを前に,組合が物分かりが良くなりすぎ...」と書かれている.先日の寒冷地手当問題の団交で労務担当理事に「(これだけ説明しても分からないのでは)分かる気がないのでしょう」と言われたが,そのとおり.あえてそうでありたいと思う.
[PR]
by nobu_san | 2005-01-19 23:47 | 気になること
2005年 01月 15日
不作為
家内の仕事の都合で子守り.出勤しなかったので(土曜日だし,センター入試で入館も面倒)早乙女勝元著「ゴマメの歯ぎしり 平和を探して生きる」を読む(そんなことをやっている間に論文でも書けと言われそうだとふと思う).

家永「戦争責任」同様,不作為の罪・責任の指摘多々あり.詳細は読んでもらえば良いとして,平和問題と同根だと思うが「大学」にも直接関係しそうな指摘を例によって少しだけ拾うと.

アウンサン・スーチー(日本の若い世代へのメッセージを求められて)

自分以外の者に目を向けることです.自国以外の国にもね.精神的に充実した人生を生きるには,他者の願いをかなえるために,責任を負う勇気ももたねばなりません.

コスタリカ元大統領アリアス(日本の国際的使命を問われて)

そこで大事なことは,私たちが何もしなければ事態は変わらないということ.あなたたちが,国内で臆せずに発言していくことですよ.あなたのように文章を書く人や学者,教師,学生のみなさんに,特にその責任が課せられているのです.


さて,自分はどうか.組合運動に没頭している「ふり」をして,他のことに目をつぶっていないだろうか...
[PR]
by nobu_san | 2005-01-15 22:03 | 気になること
2005年 01月 14日
「戦争責任」を読み終えて (大学問題へ)
「戦争責任」をやっと読み終えた.

最近「チェチェン やめられない戦争」を読んだばかりでもあり,「責任論」自体よりも暴走する「軍隊」というものの本質が強く印象に残った.憲法を改悪してまでそういう暴力装置を持ちたい権力者の気が知れない.たまたまHNKの従軍慰安婦の女性国際戦犯法廷番組への政治家の圧力問題が報道されている.圧力をかけたのではなく「公正中立な報道を求めた」ということだが,チェチェンのロシア軍も,ケニアの英軍も,ベトナムやイラクの米軍もそうであるから,日本軍が従軍慰安婦を含む民間人に暴力的であったことは間違いないだろう. しかし,圧力をかけた議員,自民党,そして多くの日本人に,果たして「公正中立な報道」を受け入れるだけの度量があるかも疑問である.小泉首相の靖国参拝に反対した富士ゼロックス会長宅に火炎瓶が投げ込まれてしまうような国である.

何かを読んでも,すぐに「大学」の問題と短絡させてしまうのは「病気」かと思われるが,「戦争責任」に倣って,法人化された現在の大学の状況についても誰が誰に対してどのような責任を負うのかを,「国」,文科省,国大協,学長,教員,組合,学生,そして国民といった各層毎にきちんと整理する必要がある.

ところで,「戦争責任」で知識人・文化人の戦争責任を論じている中で,当時「批判の目」を持つ者の居た例として永井荷風の昭和16年6月15日の日記が紹介されている.

国民一般の政府の命令に服従して南京米を喰ひて不平を言わざるは恐怖の結果なり.(中略)今日にては忠孝を看板にし新政府の気に入るやうにして一稼なさむと焦慮するがためなり.元来日本人には理想なく強きものに従い其日々々を気楽に送ることを第一となすなり.今回の政治革新も戊辰の革命も一般の人民に取りては何等の差別もなし.

現在の大学と「国」の関係を批判するものとしてもそのまま読める. 「命令」に従っているわけでもないところで,さらに怖いか.
[PR]
by nobu_san | 2005-01-14 19:13 | 気になること
2005年 01月 05日
腐儒にもなれぬが
遅まきながら,家永三郎の「戦争責任」を読み始めた.

はしがきで家永が自己の不作為の反省を書いた文章を紹介している.随分前にAc-netでも紹介されているが,ここにもメモ代わりに一部紹介しておきたい.

ある、偉い学者が、学問をする者は腐儒になる位の心がけでなければならぬ、と云われたそうである。あまりに佞儒(ねいじゅ)のみ多い日本では、腐儒になることさえが一つのレジスタンスでもあろう。しかし社会が不幸なる方向に向ってころげ落ちようとするのを外(よそ)にみて、自分の専門のしごとがあるとすましているのが、果して学問をする者のとるべき態度であろうか。太平洋戦争の間、私は腐儒となることによって佞儒となることを免れた。私は、今になって自分が消極的な意味での戦争犯罪人ーー戦争を防止するための義務を怠った不作為の犯罪人であったとの自責の念に堪えない。私は今度こそはその後悔を二度としたくはないと思う。同胞を破滅への道に駆りたてる力に向って、私たちは敢然と立ち向わなければならぬ、と思う。

大きいことでは国の進む方向について考える際,比較にならないほど小さいことでは例えば「組合」にさそった際にでも,「私は忙しい」ということが大学の教員でさえも自己の不作為の理由になる.それは家永が反省している時代と結局何も変わらない.そういえば,いろいろやってみても実際何も目立った結果を生まない(気がする)最近,自分のやっていることもなんとなくただのアリバイ的かと嫌になっている面もある.どうせ変わらないと思った時点で負けだろうに...
[PR]
by nobu_san | 2005-01-05 00:58 | 気になること
2004年 11月 11日
党首討論から
党首討論で非戦闘地域の定義を訊かれて「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」だという小泉首相にはさすがに呆れる.あまりに馬鹿馬鹿しくて,怒る気もしない.なんで国会でそういう議論をする首相を罷免出来ないんだろう.国会侮辱罪とか.いや主権者国民愚弄罪かな.

国(しかも自分達)が決めたことを,首相が気にする必要も無い国で,一方では国が決めたことだからというだけの理由で,卒業式でただ黙って座っていた教員が処分されたりする.随分妙な国だ.

この国では,首相だとか役員だとか,何らかの権力側にいる者には道理とか合理性とかいうものは不要なのだろう.なんたって国の最高権力者である首相が手本を示しているし,それで特に何か問題になったりするわけでもない.憲法だとか法律だとかは,まず気にする必要もない.

国の首相があれで「良い」のだから,法人化された国立大学の団体交渉で,使用者側が労使関係のまともな議論を避けても,至極当然なのかも知れない.誰に何と言われようとも,とにかく権力側に居るものは「自分はどう思う」のかを言えば良いのだ.別に合理的かどうかなんていうのは気にする必要もない.もしも論理的に問題があっても,「あんたがそう思うのは勝手だが,それは意見の相違だ」と言ってしまえば,それ以上は別に議論する必要もないのだ.

あれ? 首相が手本を示しているんだから,別に権力側に居ない我々もそれでいいのかな.なあんだ,もっと早く気がつけば良かった.「僕はそうは思わない」で済ませたかったことはいくらでもあったのに...

しかし,こんな恥ずかしいことを「そのまま」国外に報道するのはさすがに気が退けるのか,NHK Radio Japan の英語ニュースは: "He can not say for sure at this point, whether there will be any fight in the area where the Ground Troops are deployed. But he said the area remains a non-combat zone."のような感じで報道していた.NHKさん,これって虚偽報道じゃないの?
[PR]
by nobu_san | 2004-11-11 00:15 | 気になること
2004年 11月 05日
あたらしい憲法のはなし
一昨日の憲法の話題で思い出したが,私の別のホームページの上の方に「あたらしい憲法のはなし」へのアンカーを置いておいたら,それをみつけた私の友人の一人が「あたらしい」に誤解して「とてもいいものが出来たね」とメールして来たことがある.

1947年から1952年の短い期間しか使われてないが,もしも近い将来憲法改正の国民投票をすることになったら,その前には是非一度目を通すべき.(するわけないが,全国民に無償配布すべき.)

特に面白いのは,前文が重視されていて,「前文に記された考え方と,ちがうような(憲法の)かえかたをしてはならないということです」と解説されている.「前文にある考え方と,ちがったふうに考えてはならない」とも書かれているけど,この前文を引用してイラク派兵を正当化する首相が居るぐらいだから「考え方」というのは道理の通らない世界では随分怪しい?

そういえば,憲法96条に「憲法改正について前項の承認を経たときは,天皇は,国民の名で,この憲法と一体を成すものとして,直ちにこれを公布する.」とありますが,「この憲法」と「一体を成す」ような変更しか憲法は想定していないということでしょうか.9条「改正」もそうですが,現在予想されているような国民の義務を書き連ねる憲法「改正」は現憲法と「一体を成す」形で公布出来るものなのでしょうか? (うちの学長に訊いてみたい.団交に出て来てくれれば...)
[PR]
by nobu_san | 2004-11-05 21:46 | 気になること
2004年 11月 03日
ブッシュが勝つ国と小泉が負けない国
「国外」から種々の報道を通じてアメリカを見ていると,ケリー上院議員の方がましなように見え,米国民がなぜそういう選択をしないのか不思議に思えるのだが,それでもブッシュが勝ちそうだ.オハイオ州の混乱等,前回同様,アメリカが未だに選挙もまともに出来ない国であるのには呆れるが,それよりも両候補が「ほぼ互角」であったことが不思議だ.イラク問題とかより,宗教のこと,道徳のことが米国民にとってより重要なだ問題というのも我々外国人には分かりにくい.

しかし,ひるがえって外国から日本を見れば,これと同じように「なぜ小泉が負けないか」は非常に不思議に思われているのかも知れない.日本も憲法の議論を道徳や「宗教」で進めている(利用している)ようだから同じようなものか.
[PR]
by nobu_san | 2004-11-03 23:26 | 気になること