2009年 10月 02日
日本発生生物学会会長声明
全大教のメールリストで,日本発生生物学会が「行き過ぎた“選択と集中の論理”と “成果主義” 」の我が国の科学技術施策を懸念する会長声明を出したことが伝えられた.

会長は誰かなと思って見たら相沢さんだった.若い頃(いつのこと?)はセミナーとかでお世話になったけど,分野が違うので最近は会う機会が無いが,なかなかやるなあ.
もっとも,例によっと臍曲りの私的には,この声明は常識的なものであり全然攻撃的でもなく,「いったい何が会員に問題にされるのだろう?」だが...

メールリストでは,この声明に関して,会員に送られた会長のメールも紹介されていた.学会のホームページにないようなので以下に「無断」全文引用.

国立大学の法人化の議論が進んでいた頃,某学会の評議員会で「反対声明」の動議を出して,今はもう定年で大学を去られた偉い先生方からひどく叱られた私としては,声明そのものよりもこの相沢さんのメールの方を(もしかしたら問題があるのかも知れないが)ここに掲載しておきたい.このブログを見ている人の数は知れているけどね.


日本発生生物学会会員 各位

今般  新政府による最先端研究開発支援プログラム ,来年度科学技術予算配分方針の見直しに対して添付のような学会長声明を出しました。

特に最先端研究開発支援プログラムに関しては

*発生関連で優れた研究が採択されているのに このような見解を出すのは不適当
*採択課題が決まってから否定的声明を出すのはおかしく 選ばれた方々に良いプログラムとなるよう頑張って頂くのが 研究者として期待すべきこと
*自由競争で研究費を獲得した研究者に対して別の研究者が足を引っ張る構図となりかねない
*このような声明を出せば 結局 予算がカットされ別の財源に使われるだけだ
*もっと大きな無駄があり、日頃何も言って来なかったのに 急にこのプログラムだけに何故
*本プログラムは通常の科学技術予算とは別に 経済危機克服に産業構造を変える研究開発目的で構想されたもので 科学技術支援策として批判するのは筋違い
などのご意見があり また
*意見の分かれる政治的色彩をもつことに 学会は関わるべきではない

とのご意見もあると思います。

また 他の学会にも本件に関し呼びかけはしますが 発生生物学会長声明だけが突出し孤立する可能性もあります。

それでも と考えました。
行き過ぎた“選択と集中の論理”と “成果主義” が凌駕する 昨今の科学技術施策には 大いに疑義があり学会も 時を捉えて 疑義くらいは表明すべきではないかという考えによります。
新政府発足のこの機は 数少ない科学技術政策転換の可能性を持つ時でもあります。
かえって悪くなる可能性があるのかもしれません。

声明の責はすべて 学会長の私にあります。

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by nobu_san | 2009-10-02 23:55 | 大学問題
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