2007年 10月 08日
男女共同参画と任期制
先週の金曜日(5日)に第5回男女共同参画学協会連絡会シンポジウムが,名古屋大学野依記念学術交流館で開催され,あるセッションの記録係として参加した.

で,例によって本題の男女共同参画そのものではない議論が気になった.まったくこの性格は仕方ない...

パネル討論で,大学での男女共同参画への支援施策について感想を求められた日本IBM技術顧問の内永ゆか子氏が,「企業研究者と比べて大学は恵まれている」とコメントした.これに対して板東久美子内閣府男女共同参画局局長が,大学の研究者に様々な支援策を検討しなければならない理由として,大学と民間の違いとして述べたことが私には面白かったのだ.

坂東氏の説明は,「大学の若手研究者に課せられているようなキャリア形成途上での期限付雇用が,民間企業の研究者には無い.だから大学の若手女性研究者に手厚い支援が必要」というようなものだった.米国のテニュアトラックとも全然違う先の見えない任期制を導入しておいて,問題が起ると別の対処療法を考える.継ぎ接ぎだらけの施策ではないだろうか.別のコメンテータが,理研の女性労働者出産割合が4%と全国平均の1.7%よりも格段に高い理由を「パーマネントの女性研究者に対して様々な支援制度を実施しているから」としていたことが興味深い.

そういえば,最近「若手研究者の自立的研究環境整備促進」でテニュアトラックを謳った任期制の導入がされるようになって来た.これは,我々が導入に反対した「ただただ教員の流動性を高めることが目的とされた『本来』の任期制」では許されるものではなかったのではないか.教員任期制導入時の国会での政府答弁を,一度復習してはどうだろうか...



パネル討論では,今後は子育て支援だけでなく老人介護支援が重要になるという指摘と議論があった.子育てと違って,いつ区切りが付くか先が見えない点でさらに問題が大きい.
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by nobu_san | 2007-10-08 12:04 | 大学問題
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