2006年 10月 14日
「教育基本法の現在と未来」
北大職組が12日に企画した標記の学習会に参加してみた.

「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める非処分者の会・共同代表の星野直之氏による東京都立高校の状況報告は生々しく非常に面白かった.教育基本法が「改正」されようとしているが,なにも法を「改正」するまでもなく東京都は「改正」案の内容をどんどん先取りして実施している(法治国家なのに).逆に言えば,東京都の実態を見れば,「改正」後の教育現場がどうなるのかが具体的に分かる.

たまたま昨日の参議院予算委員会で伊吹文科大臣は「愛国心は通知表で評価できない」と答弁した.しかし,自民党案の2条は様々な「態度」を養うとしている.「改正」された後で法にもとづいて評価するのは単に「態度」で良い.個人の内面の愛国心自体は評価できないが国と郷土を愛する「態度」は評価できるということになるのではないか.日の丸に向かって立ち,君が代を歌う「態度」を評価する仕組みを作ればそれで十分なことを東京都が先行して示している.

愛国心の他にも,例えば10条の問題でも都立高校は進んでいる.2001年から「学校経営計画」の策定をさせて人・金・物を重点配分し,何か「新しいこと」をやらないと金が来ない状況になっているという.財政誘導で何でも出来てしまう,どこかの国の大学法人の状況にも酷似しているが,初等・中等教育も金で縛れるとは...

さて,学習会に参加したら,安倍晋三に代表されるようなこの国の「指導者」達がなぜ教育基本法を「改正」したいと考えているのかが分かるかなと思ったが,そこのところはやっぱり分からない.教育を荒廃させ,結果的には彼らの「愛する」この国をダメにしてしまうだけだろうに,なぜわざわざそんなことをやりたいのか.学習指導要領を書いた人も,東京都のようなひどいことが起こるとは思わなかったとか.単純に「良いこと」だと信じてやっているだけなんだろうか...質が悪い.

向こうは理屈でなくただ盲目的に「信じて」いる上に,嘘でもなんでもマスコミを通じてどんどん流して煽る.こっち(組合とか)は「学習会」なんてやったりして,きちんと道理で反論しようとする.理屈をまともに読んだり聞いたりする人は少ないし,大きく広げるにはとても時間がかかる...分が悪い.
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by nobu_san | 2006-10-14 00:56 | 憲法・平和
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