2006年 01月 07日
いまどきの「常識」
ある学会に出張する飛行機と電車の中で,香山リカの「いまどきの「常識」」(岩波新書)を読んだ.

どうも病気に近いが,こんなのを読んでいても,ついつい「大学」と重ねてしまう.

「偉い人」には逆らうな,という節では,尾崎豊が最近の学生には受け入れられないと紹介しているが,「多くの人が今,『決まってしまったことなんだから』ということばを口にする」とか「その法律やシステム,あるいはリーダーが本当に信頼できるものや人であるかどうかが問題なのではなくて,...」とかはそのまま大学人と国の関係にも当てはまるのではないか.「おとなたちの多くは『本当は反対なのだが,ノーと言って足並みを乱すことは誰にも許されない』と主張を引っ込めて知らんぷりを決め込む」のを見て育つ「若者たちは,『本当は反対だけれど』とさえ感じ」なくなってしまっているらしい.それで良いのだろうか.

何よりも「国益」優先,という節も気になった.「国益」を「大学益」に代えれば,今の大学の雰囲気に近いのではないだろうか.いつのまにか「国益」が国民の利益でなく「国」のそれになってしまっていることも含めて.

しかし,精神科医の書いた本を読んだ私自身の問題としては,「こんなのを読んでいるヒマがあったら,論文でも読んだ方がいいんじゃないだろうか」とふと思ってしまうことか...大してホットな研究をしているわけでもないのに(いや,してないから,だな)「評価圧力」にやられている...
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by nobu_san | 2006-01-07 23:17 | 憲法・平和
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