小森陽一さんの講演会に出かけて来た.もちろんテーマは「憲法9条」.立ち見が出るほどで,750人くらいの参加者だった.
憲法前文の読み方,憲法9条と国連憲章の関係といった憲法そのものの話から,米英の「集団的自衛権」の行使とイラク戦争,さらにはその背景にあるアメリカの世界戦略(カスピ海沿岸からインド洋),そしてアジアの現状と9条の生きた効果までうまく話された.今,改憲勢力がなぜ憲法を変えようとしなければならないのかが非常に良く分かった. 教育基本法改正論議で必ず話題になる「愛国心」もフランス革命期に兵士に国民を大量動員するために政府が作り出した歴史の浅い人工的な概念であることも指摘された. あらためて憲法,教育基本法を変える必要は無いことを確認した一日となった.
余談だが,小森さんが導入部分で,東大の教授になる時に書いた「宣誓書」の話をしていた.私も最初に国家公務員になった時に署名させられたが,こんなの.
要は,「日本国憲法を遵守」する義務を負っているのは国民ではなく公務員を含む「国」の方なのだ(憲法99条)ということだ.私は去年の国立大学法人化によって,有無を言わせず国家公務員から法人職員にされてしまった.もう私の宣誓書は不要だろうが,返してもらってない... 「ごまめ」から「かめ」にしたからでもないけど,更新が遅くなってしまった.
by nobu_san
| 2005-06-11 22:58
| 憲法・平和
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