2005年 02月 18日
授業料意見広告の続き
今日,子どもと教育・文化 道民の会の総会があり,国立大学授業料値上げ反対の意見広告の紹介と,支援カンパのお願いをする機会があった.

私は文章を書くのはそんなに苦ではないのだが,人前できちんと話をするのは実はあまり得意ではない.一応こんなことを話そうと思って作った原稿はこんな感じ...

来年度,国立大学の授業料の標準額が15000円値上げされ53万5800円となります.昨年4月に法人化された国立大学は,授業料を独自に決定することが出来ますが,国からの運営費交付金は毎年1%程度の効率化係数が掛けられて削減された上に,授業料値上げ分も見込んで削減されるため,ほとんどの国立大学では「苦渋の選択」として値上げを決定しています.国立大学を法人化する際に「法人化によって学生の負担増はさせない」としていた国会および文科省の約束は一年もたたないうちに反故にされてしまおうとしています.

日本の大学の学費は世界的にみて,既に相当高い水準にあります.そもそも世界的には,高等教育の無償化が呼びかけられており,国連の国際人権規約にも漸進的無償化がうたわれています.日本はこの条項を留保しているわずか3カ国の一つで,2001年にも留保の撤回が勧告されています.

文科省は私立大学の学費との均衡を主張していますが,文系大学院では,既に私立大学の方が国立大学よりも安いところさえあります.また,今回は既に在学している学生の授業料も上がるという,これまでに無かったひどいものになっています.受益者負担論がいわれますが,国立大学の教育研究の成果は広く国民のものであり,それを在学する個々の学生に割り当てるという考え方は間違っています.特に現在では国立大学を卒業しても就職出来ない学生さえいるのですから,極端な言い方をすれば詐欺みたいなもんです.

こうしたことに強く反対する大学教員等有志が,2月3日に読売,毎日の二紙に意見広告を掲載しました. 意見広告はこのように掲載されました. 両紙合わせて1300万人の読者に届いているはずですので,ご覧になった方もあるかと思います.コピーを事前に資料として配布していただきましたので,詳細はそちらをご覧下さい.この意見広告は,学費値上げの事実を広くみなさんに知っていただくことと同時に,予算審議中の国会にも反対の意思表示をし,予算の組み替え要求をすることを目的としています.意見広告の会には,広告を見た方々から多くのご意見が寄せられておりますし,既にいくつかの新聞等で授業料問題が取り上げられておりますので,着実に効果は出ているものと考えております.

小泉首相は就任時に「米百俵の精神」を誤って引用していたことをご記憶の方も多いと思いますが,三位一体改革の中での財源の地方移管や就学援助制度の削減等にも共通する,国の公教育負担の削減の流れは,その本来の精神とは全く相容れないものです.教育基本法改悪の流れとも合わせて注意していかなければならないと考えています.

実はここからがお願いなのですが,この広告掲載料の約1200万円はカンパでまかなわれています.現在までに約720万円が集まりました.事後のお願いで非常に心苦しい点もございますが,こうした趣旨主張に賛同していただける方がございましたら,出口付近にカンパ入れを用意いたしましたので,どうぞ援助をお願いいたします.集まりましたカンパにつきましては,責任もって会に届けます.どうぞよろしくお願いいたします.

憲法,教育基本法,教科書問題...総会で聞けた話は結構面白かったし,カンパをいただいた皆様.どうも有り難うございました.
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by nobu_san | 2005-02-18 23:55 | 大学問題
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