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2005年 01月 19日
政治圧力が無くても?
「政治圧力は無かった」 NHKのこの主張は非常に面白い.

ということは,NHKが自主的にこの番組の放送内容を改編したのだと主張していることになる.この間の各種報道で,当初の内容からの改編状況が明らかにされているが,それを「公共放送」を担うNHKが自らの判断で実施したのだとすれば,その方がよほど問題であろう.少なくともNHKには公正に客観的な報道をする能力が無いことを自ら認めてしまっていることになる.「圧力」をかけたとされる政治家をかばってもNHKの報道機関としての無能ぶりを主張する方がまだ良いという判断はどこから出て来たのだろう.非常に不思議だ.

今日の道新の「週刊誌を読む」欄に篠田博之氏が以下のように書いている.

安倍晋三・自民党幹事長代理が番組改変を要求したのか否かという話に問題が集約されつつあるが,そもそも政治圧力があからさまなやり方でかけられる時代は既に終わっている.政治家は示唆するだけで十分なので.その意をくんだメディア上層部が現場に圧力をかける.自主規制という名のそういうあり方が問題なのだ.

NHKと言えば,例の小泉首相の「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」だ答弁を国際放送では相当意訳して報道していたが,これも「自主」規制の一種か?

例によって,大学と組合の問題に話を移す...

前にもどこかに書いたが,昔,大学教員任期制法で争っていたころ,労働基準監督署労組の委員長に「文部省は楽だ.仕組みを作れば,後は大学がかってに対応していく」というようなことを言われたことがある.今もこれは変わらない.「効率化係数」による毎年の運営費交付金の削減も,大学にとっては争点ではなく,対応すべき目標となってしまう.

我々は物分かりが良すぎる.14日の道新の05春闘を議論する社説にも「問題なのは,経営側の姿勢の硬さを前に,組合が物分かりが良くなりすぎ...」と書かれている.先日の寒冷地手当問題の団交で労務担当理事に「(これだけ説明しても分からないのでは)分かる気がないのでしょう」と言われたが,そのとおり.あえてそうでありたいと思う.
by nobu_san | 2005-01-19 23:47 | 気になること
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